経費精算ソフト選び:中小企業が選ぶ4つのポイント

そもそも、経費精算ソフトってなんだ?

経費精算ソフトとは、週末や月末に会社で行う領収書の紙とエクセル入力とクリップ止めとのり付け作業が必要なあの「経費精算」をネットやスマホでできるようにするソフトです。実はこの経費精算日本のサラリーマンは生涯52日も費やしています。

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さて、この紙の領収書にまつわる経費精算には多くのムダが存在し、皆さんの仕事の効率を著しく邪魔しています。

まず、パンパンになった財布から、クシャクシャになった領収書を取り出し、記載されているお店・駅名・利用区間・料金・日付など支出情報をエクセル等に入力する必要があります。そして、その後、経理部門ではその申請情報を会計ソフトに入力、社員への支払いのための振り込みデータを作成するなど、同じような重複する情報を、何度も様々な部門の社員が入力するため、会社全体で見るととんでもないほど、ムダな作業が発生しています。

さらに、現場では、自分のお金を取り戻すために、会社の経費を使って、経費精算のために会社に戻った利、自分の上司が出張で不在だったり、業務が多忙で、承認処理が遅れたり、実際に払い戻しされるまでに、相当な時間がかかることも少なくありません。

経理部門でも申請情報の取りまとめや申請内容の不備やミスなどのチェックに時間がかかり、さらに不備があるものに対しては、現場社員へ差し戻し、修正、再入力が求められ、さらに上司の再承認が必要となり、もはや無限ループに近い状況に陥ってしまいました。

しかも、現場部門は売上目標の達成のため超多忙の時期、かつ、経理部門も月末の締め処理の時期に経費精算の締め時期が重なり、集中し、社員の不満も社内の雰囲気も険悪なものとなります。

この月末のよくある風景を会社減らず、なくすために存在するのが経費精算ソフトです。

 

中小企業が経費精算ソフトを導入するメリット

 

では、実際に経費精算ソフトが会社でこのような問題をどのように解決するのか見ていきましょう。

いつでも、どこでも外出先から経費精算の申請、承認ができる

経費申請のために、わざわざ会社の経費と自分の時間を使って、経費精算をするほどムダで意味のないことはありません。お客様への移動時間や次の会議までのスキマ時間等で経費精算ができれば、時間を有効活用することができます。

また、本来の業務とは一切関係のない時間を活用して、経費精算ができれば、よりお客様のための時間や本来の業務に集中、生産性の高い仕事ができます。生産性が上がり、働く時間が短くできれば、残業代や光熱費、通信費などの関連費用の削減ができますし、残業が減れば、社員の会社への満足度も向上する可能性は高いと考えられます。

交通系ICカードやクレジットカード、外部サービスと連携し、経費入力の手間を削減

経理部門の紙を介した経費精算に関わる業務負担が軽減されるだけでなく、経費精算ソフトの活用で、申請する社員の経費入力作業を減らすことができます。交通系ICカードや会社から提供されているクレジットカード、コーポレートカード、あるいはタクシー配車アプリや路線検索サービスと経費精算ソフトを連携させることで、経費を利用した明細情報をそのまま経費申請のデータとして活用できるため、入力作業を減らすことができます。

電車代の場合、わざわざ駅に行って券売機で領収書を印字、その中から精算に必要なものを抜き出し、さらに利用した区間の利用情報を書き出して、添付して申請、紙ベースでの処理だとこのような面倒な作業が発生します。

申請データの不備、意図しない不正経費を含め、リスクの可能性を極小化する

いつでも、どこでも外出先から、経費申請や承認ができるので、業務スピードは上がりますが、申請データが社内の出張・経費規定に抵触するケースが多数発生しては、意味がありません。実は、経費精算ソフトは申請データと出張・経費に関する社内規定を照らし合わせ、申請内容を自動チェックする機能を備えています。

設定時に社内の出張・経費規定を経費精算ソフトに記憶させておくことで、申請内容を自動チェック、社員に対し、注意喚起を出したり、上長の承認を得るように追加の行動を促したり、警告を表示し、申請自体ができないように設定することもできます。

従業員が申請時に、経費精算ソフトからのメッセージを受け取るため、上長の承認のプロセスを経て、最終工程である経理部門に経費申請が届くころには、会社の出張・経費規定に沿ったものしか届かないため、週末、月末の差し戻し件数が減少し、経理担当者と現場社員との、あの不毛な少しギクシャクしたやりとりがなくなる可能性が高く、精神衛生上も大きな効果が得られます。

 

中小企業が経費精算ソフトを選ぶ際の4つの選定ポイント

 

ポイント1:経費精算だけでなく、経費管理の視点はあるか?

経費精算ソフトは現状の経費精算の作業を支援する製品が多く、結局、現状の業務がソフトウェアに置き換わっただけで、逆に使いにくい!手間ばかり増えた!という声も多く聞かれます。効率化すべきは経費精算の作業だけではなく、、経費支出に関わる全体の管理レベルをどこまで引き上げられるか?です。

その視点から、以下の3つが大きなポイントとなります

社員の生産性向上

潜在的な不正経費支出の排除

経費支出の見える化とコスト削減

せっかく、経費精算ソフトに投資するのですから、トータルにメリットが出る導入でなければ、その意味合いは薄れます。特に経費支出情報を詳細レベルにまで見える化することができれば、無駄な経費支出や購買の排除、あるいは個別発注になっているものを、集中購買に切り替え単価を下げる、あるいは売上情報と付き合わせて、分析することで、投資対効果の意味合いの分析もできるはずです。これらデータを分析できる機能があるか?は重要なポイントとなります。

今必要な機能を確認することはもちろんのこと、会社を支える経営基盤として、経費精算、経費管理を安定的に、特に上記3点を実現できるか?が重要な視点となります。

 

ポイント2:会社の成長に合わせ、十分な機能を提供し続けてくれるか?

どんな大企業も初めはベンチャー企業です。

立ち上げ当初は限られた経営資源の中で、最も合理的な経費精算ソフトを導入するはずですが、そのニーズは会社の成長段階に合わせ、常に変化し続けます。

企業が成長するにつれ、以下のようなニーズが顕在化してきます。

国内だけではなく、海外への事業拡大を進めていく

採用環境も厳しく、多様性の観点から、様々な国籍の社員が増えていく

数名から数百人となり、業務支援から管理の高度化ニーズが増えていく

会社で発生する日々の経費精算を支え続け、経費精算ソフトを安定的な経営基盤の一つとして捉える必要があります。仮に事業規模の変化や会社の成長に対応しない製品を選定すれば、一度整備した経費精算ソフトを初めから買い直し、導入作業を一からやり直す必要に迫られます。初めから会社の成長や事業環境の変化を想定して経費精算ソフトを選択することで、長期間に渡り経営管理基盤として成長させ続けるという視点も重要なポイントとなります。

 

ポイント3:最新の技術トレンドに合わせ、経費精算ソフトも進化し続けるか

電話、計算機、タイマー、時計、メール、紙、鉛筆など、かつて別々に仕事で活用されていたものが、今は一台のスマホでほとんどのことができてしまいます。技術の進化は激しく、最も便利なものが熱烈な支持を受け、世界中で爆発的に広がっていきます。出張自体もかつては旅行代理店にチケット手配をお願いする時代もありましたが、出張予約サイトで直接取引できますし、交通系ICカード(Suica/PASMO/nimoca等)には近隣交通費の利用区間・料金が蓄積されていますし、クレジットカード/コーポレートカードには接待のお店・料金、タクシー運賃、備品購入の履歴が残りますし、タクシー配車アプリ(JapanTaxi/DiDi等)や海外出張の税金(VAT)の還付サービスや接待の同席者情報サービス(Sansan)など、経費精算に関わる様々なサービスがIT技術の進化で増え続けています。これら外部サービスと連携し続け、現場社員と管理の両面を安定的に支援し続けられる経費精算ソフトを選択すべきでしょう。

 

ポイント4:導入支援や導入後のサポートは充実しているか

中小企業が経費精算の導入を決めるときは、導入時や導入後のサポートがどれくらい厚く受けられるかを選定時に確認しましょう。現状の経費精算業務を支援することはもちろんのこと、将来の拡張性を視野に入れ、この機会に経費精算業務をシンプルに合理的なものに見直すことも重要です。また、将来実現できる機能や外部サービスとの連携予定をわかる範囲内で事前に聞いておくことで、導入時の設定を効率的に行うこともできそうです。

また、中小企業は経営資源も人手も限りがある中で、新しい経費精算ソフトを導入するとなると、必要な時に必要なサービスを受けられるか?も重要なポイントになります。導入に関する詳細資料の提供はもちろんのこと、電話やウェブ会議などを通じたサポートがあるか?また、有償サービスか?無償サービスか?など購入の前にしっかり確認しておきましょう。

関連資料:経費精算に関わる時間を30%削減 - NDIソリューションズ

 

まとめ

 

中小企業が経費精算ソフトを活用することで多くのメリットがあります。経費支出情報の見える化、社員の生産性向上と満足度の向上、そして、不正経費支出の未然防止などに取り組み、会社の経営を支える一つの仕組みとして経費精算ソフトを捉えるとよいと思います。

また、経費精算ソフトの導入事例や、将来に渡る企業の成長への対応、機能性と外部サービスとの連携を含めた拡張性、そして、導入サービスやサポートの厚さなどを事前に検討する必要があります。

経費精算ソフトは単純に現状の経費精算業務を支援するものではなく、経費管理基盤を整備するという観点で導入選定を進めると、その効果の範囲も深さも大きなものとなるはずです。

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