2020年以降の世界はどうなる?20のトレンド予想を発表

テクノロジーが主役となった今日のビジネスの世界では、顧客体験の変化、社会の変動、産業の崩壊などが絶え間なく起こっています。

私たちSAP Concurは、お客様、パートナー、グローバルコミュニティにインパクトを与える可能性のあるトレンドを注視し、来年の予想として経済、テクノロジー、ビジネス、出張や旅行、環境、ダイバーシティ、企業の社会的責任、教育、パブリックセクターについて20のトレンドを予測します。

1.中小企業が経済や政治の低迷に備え始める

2019年は、社会、政治、経済的な要因が中小企業にとって深刻な影響をもたらしました。不安定な株式市場や景気の後退、政府機能の停止が中小企業に大きな影響を与えました。2020年以降も同様の脅威にさらされるリスクは依然として残っており、中小企業は予算をさらに切り詰め、ビジネスを守るために経費支出を控えるでしょう。世界の雇用の大部分を占める中小企業は、予期しない経済のアップダウンに弱いものの、想定外の出来事を予測し、これに備えることで乗り越えていくでしょう。– Ben Brewer, SVP and GM of global SMB, SAP Concur

2.縮小するアジア太平洋地域の経済への不安感から、企業はより効率性を追い求めるように

多くのCFOがより良い予算管理を実現するべく企業の経費の見える化を進め、安定した状況を作り出そうとするでしょう。AI、機械学習、ディープラーニングのようなテクノロジーを活用して自動化を実現し、従業員数を増やすことなく、生産性やインテリジェンスを向上させます。さらに、出張を管理する担当者の多くがテクノロジーを活用して、出張の数を減らしながら、今までと同程度の成果を達成できるよう支援することになるでしょう。「BCD Travel’s 2020 Industry Forecast」によると、2020年には、アジア太平洋地域の航空券やホテルの価格が約3%上昇することが予想されており、これにより出張経費を最大限に抑えるべく、出張管理システムの導入が注目されるでしょう。多くの国や国境を抱える地域では、出張経費・管理の複雑さ(国ごとの税制、税法、旅行者税、入国管理、VAT申請、キャッシュレス支払いなど)に対処できるソリューションの利用が拡大が予想されます。– Andy Watson、SVP and GM, Asia Pacific Japan and Greater China, SAP Concur

3. 貿易摩擦が不安定な状況をもたらし、世界における優先順位が入れ替わる

2020年前半では、自由貿易や自由な旅行の拡大は終わりを告げ、緊張感が続くことになるでしょう。こうした状況により、出張、調達など、ビジネスにも変化が起きることが予想されます。昨年の予想通り、入国管理および税金の政策の変更により、多国籍企業が追加で課税されるようになるでしょう。さらに、2020年は、2000年代には当たり前だったビザ発給や税制を期待できないため、現在起こっている事象を注視し、企業の出張規程をそれぞれ調整する必要が出てくるでしょう。こうした問題に加えて、今後東南アジアや南アメリカ地域に依存しないよう、サプライチェーンの多様化という新たな課題が生まれます。また、来年は「ワイルドカード」の影響があるか、もしくはこれによって緊張が緩和されるかもしれません。しかし、世界で様々な経済成長が進むことによって、各国は交渉の場を持ちはじめ、ふたたび自由貿易の方向に向かうことが考えられます。– Chris Juneau, Senior Vice President, Business Operations

4. 効率化を望む労働者の増加により、AIの需要が過熱する

2020年は、AIに関連する職場の変化が顕著になるでしょう。AIを取り巻く社会変動が続き、AIや自動化の受け入れが広がり、すべての人に影響するような変化が進むでしょう。現在の労働人口の大部分を占めるミレニアル世代は自然にAIを使いこなしています。消費者として、彼らはAIが提供するカスタマーサポート自動化されたおすすめ商品のラインナップを好ましく思っている可能性が高く、さらにはAIにスポーツ観戦体験の向上を求めています。ミレニアル世代を含む人たちは、AIを好む消費者の感覚を仕事に持ち込むようになり、ルーティン作業の自動化を期待するようになるでしょう。現在既にこのような状況になっており、多くの従業員がAIを使用してメールを仕分け、転送し、文書の校閲を行い、会議を設定するなど、カスタムワークフローを構築しています。これは、生産性やビジネスの発展など、多くの利点をもたらすでしょう。雇用側はこの流れに乗り、AIを取り入れて生産性を向上させたいと考える従業員をサポートし、他の人たちがその利便性を理解できるようサポートしつつ、使い方を学ぼうとしている人たちをもサポートする必要が出てきます。– Michael Koetting, Chief Product Strategy Officer, SAP Concur

5. AIとEIの統合

顧客とは、同じようなニーズ、―大切な存在として扱われたい、耳を傾けられたい、尊重されたい―を持つ個人の集まりです。結果として、広告やカスタマーサービスにおいて「EI(感情知能)」の適用が増えており、顧客のカスタマージャーニーにおけるエンゲージメントが測定されています。たとえば、顧客は何かに注目して見ているのか、それともただスクロールしているだけなのか?などです。消費者は、再生履歴に基づいてアーティスト、楽曲、プレイリストを提案する音楽ストリーミングサービスや、過去の購入履歴に基づいて興味がありそうな商品を提案するオンラインサービスなど、すでにこのトレンドのメリットを享受しています。2020年は、このトレンドが本格化し、多くの企業がこの「EI(感情知能)」をAIに取り入れるでしょう。エンタープライズテクノロジーの分野にも、このトレンドが続くことが予想されます。企業は「EI(感情知能)」を取り入れたAIを使用して、信頼感の醸成とユーザー体験の向上につなげ、生産性を改善するでしょう。– Michael Weingartner , CTO, SAP Concur

6. 機械学習が物珍しいものから、当たり前の機能へ

ビジネスや、テクノロジー企業、一般ユーザーは、機械学習(ML)の目新しさや機械学習が実現する明るい展望に興味をそそられています。しかし、2020年ではあらゆるテクノロジーサービスが急増する中で、機械学習の目新しさは影をひそめることになるでしょう。しかし、機械学習が今後も大きな影響を与えることは変わりありません。機械学習では、経費精算、スケジュール管理、もしくはその他のプロセスに関連するものからニーズを予測します。最終的に、特定のタスクの一部もしくは全てを、人間よりも正確かつスピーディーに行うようになるでしょう。SAPコンカーはすでにこれらの分野において取り組みを進めています。過去の出張に基づいておすすめの出張日程を提案・入力したり、企業が推奨するベンダーと自動で組み合わせたりすることができるようになるかもしれません。ExpenseItでは、過去に訪れた都市に基づいて経費支出を予測し、経費精算のプロセスをさらに早めることが可能になるでしょう。機械学習が物珍しいものではなくなったとき、上記のことがすべて実現可能となるはずです。機械学習がワークライフバランスを向上し、利用者はよりクリエイティブで生産的なタスクに注力できるようになるでしょう。これは2020年以降に多くのメリットをもたらすトレンドです。– AG Lambert, SAP Concur Senior Vice President, Spend, Data and Analytics

7. 東南アジアで「スーパーアプリ」がトレンドに

2020年は、中国のモバイルコマースや通信の中心となっている「スーパーアプリ」が東南アジア市場においてトレンドとなるでしょう。スーパーアプリは、多数のアプリがあり、それらを単一のアプリとしてシームレスに使うことができるものです。メッセージングアプリまたは決済アプリなどからスタートする傾向がありますが、その他にも配車サービス、食事、ソーシャルメディア、健康管理、ゲーム、ビジネスアプリなどを統合し、成長していきます。スーパーアプリが台頭することにより、スーパーアプリがインターネットへの「入口」として機能するようになります。例えば、月10億人以上のアクティブユーザーを抱える中国のWeChatが有名です。決済、チャット機能に加えて、スーパーアプリはローンや賃貸住宅の申し込み、ビザの申請、休暇申請の提出などの機能でも知られており、さらにQuartzによると「ボトルを海に流す」こともでき、無作為の人にメッセージをひろってもらうこともできます。このトレンドは中国を飛び出し、東南アジアでは決済やメッセージングアプリなど、さまざまな機能が追加されています。シンガポールのGrabは交通、食事、決済、映画のチケット販売などのサービスを8つの国で提供しています。インドネシアの配車サービスとして開始されたGojekは、4つの国で20以上のサービスを提供しています。日本のメッセージアプリのLineは、クーポン、ニュース、動画、Line Payによる決済サービスなどを提供しています。韓国のKakaotalkは、昨年だけで月間アクティブユーザーが約1000万人増加し、約4400万人に達しました。アジアでは、クレジットカードを使用するよりもスーパーアプリを使う方が手軽になりつつあります。つまり、モバイルカスタマー向けにシームレスな体験を作り、提供としているベンダー(特に交通、食事、旅行のプロバイダー)は、このトレンドを注視する必要があるといえます。– Deepak Seth , SAP Concur Vice President of Product Strategy, Asia Pacific

8. データが「分析」ツールから「意思決定」ツールに移行

2020年は多くのビジネスにおいて、意思決定におけるデータの活用が加速するでしょう。たとえば、インテリジェントプラットフォームやネットワークエコシステムを通じて、企業はより多くのデータにアクセスし、サプライヤーの候補が十分な財務能力を持つかなどを調べられます。またデータを活用して、企業のあらゆる分野の支出を把握した上で予算の決定を行うこともできます。組織は、適切なツールを使用してこうしたデータを管理し、アクセスできるようになります。IoTや機械学習により明確になった多数のデータポイントにより、かつてないほど情報が豊富になりました。これにより、組織は何が起こっているか、これから何が起こるかを知ることができ、最終的により賢明な判断につながります。来年は、さらに多くの組織が、知的なビジネス決定を導き、もっと大きな成功を達成するためのデータの可能性に気づくでしょう。さらに未来を見据えた場合、今後はサプライヤー候補の方針が国際法や社会的倫理に準じているかを判断できるようになるほか、データを使用して、天候による災害や人災に弱い地域など、サプライチェーンが崩壊する可能性のある地域を事前に特定することができます。– Mike Eberhard , President, SAP Intelligent Spend Group

9. 企業は従業員をテクノロジーを享受する消費者として扱う

2020年は、多くの企業で職場のテクノロジー面において従業員の期待に応える努力を始めるでしょう。このトレンドは「コンシューマライゼーション」、つまり従業員が、消費者として携帯電話やオンラインショッピングでの快適な体験に慣れてきたことが関連しており、従業員は職場におけるエンタープライズアプリケーションにも同様の機能を期待します。コストやポリシー、その他の問題に直面する企業側にとっては難しい問題ですが、従業員の満足感は欠かせないため、このようなテクノロジーへの投資は大切です。SAPコンカーが他のエンタープライズテクノロジー企業と異なる点は、コンカーは常にエンドユーザー、つまり顧客である従業員の体験にフォーカスし、製品を開発していることです。来年、多くの企業が従業員のユーザー体験のデータを集め、それを活用して生産性、人材、出張、経費、その他のテクノロジーの改善を図るでしょう。今後、企業は価格・管理方法・リアルタイムでの可視性などを鑑みながら、コンシューマー向けの旅行アプリとエンタープライズ出張予約ツールの溝を埋めていくことが予想されます。今後様々な可能性が考えられますが、共通の基準が職場のテクノロジー面における従業員の満足度向上につながります。– Jim Lucier, President, SAP Concur

10. オフィススペースが「目的のあるコロケーション」へ移行

インターネットにより、企業は固定の職場や求人方針に縛られる必要がなくなりました。現在、私たちは世界中から最高の人材を雇用し、ともに働くことができます。さらに、多くの人が支持するようになった「モバイルファースト ノマディズム」によって、働き方は変化しています。バーチャルミーティングは、実際に顔を合わせる会議と同程度に一般的になっています。人々は従来のオフィスにとらわれず、自宅、カフェ、図書館、公園などで働くことを望んでいます。2020年は、特にテックハブとして知られる都市で、こうした「目的のあるコロケーション」の流れがオフィスでの大きな変化をもたらすでしょう。柔軟性に富んだ設計のオフィスが増えており、短期プロジェクトのために集まったチームに対応するオープンスペースハブ、在宅勤務や遠方から出社する人たちのためのタッチダウンスペース、機密業務に十分な数の会議室、内向的な人やオープンスペースにかわる予備のスペースを必要とする人が簡単に利用できるフォーカスルームなどがあります。こうしたスペースは、さまざまな目的に使用され、必要に応じて用途も変更されます。– Darren Bauer Kahan, Senior Vice President of Development, SAP Concur

11. 紙の領収書が減り、電子領収書が増える

Mirrorによると、2018年は英国だけで約110億枚の領収書が印刷され、その3分の2がすぐに捨てられています。これは53,000本の木(Sherwood Forestの年間伐採数)と同等の量です。こうした環境への悪影響が、デジタル決済のトレンドが拡大している理由の1つとなっています。2020年は、サプライヤーが提供する電子領収書の数が大幅に増えるでしょう。中国はキャッシュレス社会へと移行が進んでいます。日本では経費精算に紙の領収書を必要とする法律を変え、決済データを替わりに使用できるように取り組んでいます。メキシコはすでにその移行を終え、スペイン、フランス、イタリア、ドイツ、ブラジルなどの他の多くの国々が後に続くでしょう。領収書データを簡単に経費精算システムに取り込むことができ、領収書の紛失のストレスがなくなり、迅速に払い戻しを受けることができ、従業員はメリットを得られます。– Hendrik Vordenbaeumen, SAP Concur Vice President, Product Strategy

12. 従業員が目的をもって出張・旅行する

自然災害で被災した地域の支援のために旅行先を選んだり、休暇中にボランティア活動に参加したり、人々は目的をもって旅行するようになっています。彼らは自分の価値観を満たす旅行、アクティビティ、ブランドを選び、消費者の約3分の2が信念や考えに基づいた旅行を選んでいます。これは予約にも現れており、2020年はこれが出張にも大きく影響すると予測します。「ブリージャー」はすでに増え始めており、企業においても、顧客は企業の目的に基づいたプログラムを選び、投資しています。従業員は出張を延長して現地の文化を体験し、現地の企業のためにボランティア活動をするなど、訪れた先の地域で積極的に活動するでしょう。企業はこれを出張の方針に取り入れ、従業員が少し休憩できる時間を作るなど、追加プログラムを用意して差別化を図っていくことになると予想します。– Christal Bemont, CRO, SAP Concur

13. 安全が従業員の満足度に関係する

1年前、女性の出張者の安全が、企業における優先課題になるだろうと予測しました。進展はありましたが、出張する全従業員、特にマイノリティの人たちの安全問題は引き続き課題となるでしょう。これは、企業が取り組むべき、従業員の満足度の問題になりつつあります。従業員は、出張中に安全性のために多くの情報やリソースを求めるようになるでしょう。Wakefieldの最近の調査によると、女性の78%が出張中にハラスメントにあったことを報告しており、半数以上(52%)は企業からのガイダンスやサポートを必要としています。LGBTQ+の出張者の95%が出張中は性的指向を隠し、57%が安全のためにそうしていると述べています。2020年以降は、柔軟な出張方針を設定することや、出張中の安全や権利を守るための手段を提供することなど、企業は従業員の安全確保を強化することになるでしょう。Uberの緊急ボタン、TripItの近隣安全スコア、米国国務省の旅行者向けの自動アドバイザリーなどの新しい機能は「追加された」とはみなされず、出張者にとって一般的なものになると予想されます。 Kim Albrecht, CMO, SAP Concur

14. ウェルネスアメニティがホテルや旅行会社の新しい基準になる

頻繁に出張に行く人は、出張が健康に与える影響を気にかけており、実際にその影響は証明されています。頻繁な出張が健康に与える影響について調べているAmerican College of Occupational and Environmental Medicineの最近の調査によると、頻繁に出張する人はボディマス指数のスコアが高く、不安や落ち込みの兆候、睡眠障害などの問題が見られています。ホテルや旅行会社はこれを把握しており、複数の主要ホテルブランドはすでに健康的な食事、バイクシェアリングプログラム、ヨガマットからPelotonバイクなど室内のエクササイズ設備を提供しています。ウェルネス機能は空港でも増えており、昼寝用ポッドから栄養食のオプション、セラピードッグまで様々なものがあります。このトレンドは2020年に拡大し続け、多くの場所で出張者の選択肢は増え、旅行中の健康的なライフスタイルの維持をサポートするでしょう。– Doug Anderson, Senior Vice President for Travel Strategy, SAP Concur

15. 環境への懸念により、エコな出張が増加

Wakefieldの最近の調査で、出張者の3分の1が環境に配慮して出張の形を調整していることが分かっており、我々はその数がさらに上昇すると予測しています。EUは企業にCO2排出量の削減を促すグリーン・ニューディールに熱心に取り組んでおり、航空会社はフライトごとに最も多くの乗客を乗せられるよう座席オプションを調整し、ホテルはデザインの持続可能性を再考し始めています。気候変動に関する議論が激しくなり、出張者と企業はより持続可能な出張オプションを求めることになるでしょう。あなたが地方に住んでいたとしても、人口の多い都市にいたとしてもこの傾向は変わらず、2020年は環境に優しいエコな出張がトレンドになると予想されます。– John Dietz, VP, Concur Labs

16. 幹部が先頭に立ち、環境に優しいビジネスを考えるように

2019年は環境保全主義者にとって素晴らしい一年でした。EUはグリーン・ニューディールを開始し、2050年までに欧州のカーボンニュートラルを達成しようとしています。また、181人のCEOは「企業の目的に関する声明(Statement on the Purpose of a Corporation)」を発表し、最重要課題の1つとして環境の持続可能性を挙げています。企業の持続可能性はあらゆる年代の人たちにとって最優先課題であり、2020年は、環境への影響を削減するための企業の取り組みがヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)で良い変化を生むでしょう。特に出張関連で、従業員に多くの持続可能な選択肢を提供することが重視されます。Global Business Traveler Association(GBTA)は、多くの出張プログラムで持続可能な選択が義務化されていないか、奨励すらされていないことを明らかにしています。旅行は、いまだ世界の炭素排出量の8%を占めています。EMEAなどの地域の組織は2020年にその問題への取り組みを開始するでしょう。– Pierre-Emmanuel Tetaz , EMEA SVP and General Manager, SAP Concur

17. 従来とは異なるテック採用が主流に

米国の移民は2019年に約70%減り、テクノロジー人材を求める高い需要に対して、資格を満たす新卒の労働力が不足しています。結果として、2020年には企業が従来のパイプラインを越えて、必要な人材を探しにいくでしょう。まず、学位を持っており、テクノロジーでの実務経験を積みたい人に向けた「ミッドタームシップ」という見習いのようなシステムが増えると考えます。2つ目に、出産後に仕事を離れたものの、テクノロジー職に復帰したいと考えている女性への働きかけが増えるでしょう。3つ目は、多くの企業が米国外で開催されるテックサミットやカンファレンスに参加し、才能のある人材を探そうとするでしょう(たとえば、ガーナのYear of Return)。最後に、そうしたサミットに関連して、アフリカへの投資と新しいオフィスの開設が増えることが予想されます。従業員のパイプラインとしてまだ完全には認識されていませんが、このトレンドにより、企業は特別な才能を持つ人材を見つけやすくなります。こうした移行はテクノロジー分野の深刻な専門家不足に対処するだけでなく、多様性の広がりにも貢献し、新しい視点が育つでしょう。– Michelle Grover, VP of Development, SAP Concur and TripIt

18. 2020年は「目的に基づく職場」の年になる

2020年には、北米などの労働市場は苦しくなり、多くの雇用主は企業文化を調整し、目的に基づいた職場作りを行うことになるでしょう。HR Daily などによると、これらはつまり、「利益を超えて共通の目的を持つ」職場を意味しています。2020年の労働者の半分を占めると予想されるミレニアル世代はこの流れを促進しています。Gallupによると、公平な報酬は彼らにとって重要ですが、それだけを重視しているわけではありません。この世代の考え方は「給与」重視から「目的」重視へと変わっています。これに基づいて、来年は多くの雇用主が企業のミッションを調整し、従業員がどのようにミッションに沿いながら、それらに影響を与えるのか、従業員の理解を促進することが予想されます。また彼らの多くが社会、環境、非営利的な影響を考えるでしょう。そして、多くの雇用主がボランティアを奨励し、従業員の勤務時間内外の時間の有意義なバランスを見つけることに注力するようになるはずです。そして、これにより才能のある人材にアピールし、保持し、高いエンゲージメントと生産性が実現し、最終的により良いビジネスパフォーマンスにつながるでしょう。– Jenn McColly , SAP Concur Vice President, Employee Experience

19. 州および地方レベルの新たなテクノロジー投資が増加

州や地方政府機関が従来のテクノロジーシステムの問題を解決しようとしたとき、それに掛かる費用が注目を集めることになるでしょう。政府機関は新しい支出を避けるため、できるだけ古いシステムに固執する傾向にあります。しかし、そうすることで、セキュリティ用に別の機能を追加する必要が出てくるなど、他の問題が発生します。政府のセキュリティ対策に関して、それは単なるその場しのぎです。別のケースでは、古いシステムを維持するために、それらのシステムの知識を持つスタッフが必要になります。これは昨今の人員の減少と採用、どちらにおいても問題となります。州政府や地方政府が2019年にITに1076億ドルを費やしたことが報告されていますが、効率を上げるために新しいテクノロジーに投資するのではなく、古いシステムのメンテナンスに多額の費用を使っている可能性があります。政府機関が新しいシステムの購入を推し進めれば、時代遅れのマニュアルシステムを維持することは持続性に乏しく、最新のアプリケーションに投資するよりも高くついていることに気づくはずです。実際に、新しいテクノロジーの方が運用にかかる費用が抑えられ、自動化、インテリジェンス、セキュリティにおいて利点があります。こうした利点により従業員はミッションにフォーカスした業務に取り組み、貢献できるようになり、ROIがあがります。– Dave Ballard, Senior Vice President, Public Sector, SAP Concur

20. 大学が透明性について転換点を迎える

来年の高等教育に関する最大の問題は大きく2つに分けられます。それはお金と透明性です。ニュース記事では、学生や両親が学費の増額や学生ローンの影響に悩まされていることが頻繁に報じられ、入学スキャンダルにより学校の財務や考え方に注目が集まっています。そのため、2020年は大学がガバナンスの透明性についてのレベルを引き上げるはずです。不正のない支出を示す財務データを積極的に公開することで、教育機関は評判や競争力を強化するでしょう。教育機関の透明性が高まり、不正使用や浪費を規制する新しい基準が設定されると予想します。– Mike Dover, Director, Public Sector, SAP Concur

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