わたしたちについて
【イベントレポート】“承認レス”の未来とユーザーの知見が交差する 〜ゼネラルビジネス SAP Concur ユーザーコミュニティ第七回 意見交換会〜
コンカーでは、ユーザー企業様同士がつながり、日々の運用に活かせる知見を持ち帰っていただけるよう、定期的に「ゼネラルビジネス SAP Concur ユーザーコミュニティ」を開催しています。2023年の発足から数えて今回で第七回目、今回は「設定・運用・サポート」の観点から、より効果的な利活用のあり方について意見交換を行いました。
当日は、日頃の課題に関するディスカッションから、近年注目が高まる“承認レス”に関するセッション、さらに弊社代表・橋本も交えたネットワーキングまで、多様なプログラムを実施。本記事ではその模様をお伝えします!
差戻しの先にある「承認レス」の可能性
はじめのセッションでは、差戻し分析による差戻しの傾向を分析しながら、「すべての経費に承認が必要なのか?」というテーマに踏み込み、業務負荷の少ない運用を目指す“承認レス”の考え方をご紹介しました。
経費精算申請の承認フローにおいて、多くのお客様よりご相談をいただく課題が「差戻しによる従業員負荷」と「承認行為における承認者/経理担当負荷」といったものです。
本セッションでは昨年10月に実施した差戻し分析をテーマとしたイベントの後日対応から得られた頻出の差戻し理由を共有し、また承認負荷軽減を目的とした部分的な承認レス化についてご紹介しました。
差戻し分析はBIレポートにて取得が可能です。
例えば、「特定経費タイプの選択誤り」といった理由が差戻しにおいて頻出する場合は、どの経費タイプでの誤りが多いのか、経費タイプの名称は適切なのか、わかりにくい経費タイプにはクイックヒントを導入した方がいいか、など深掘りして対策を検討していきます。このように差戻し理由を分析することで、効果的な改善策を打つことが可能となります。
その上で更なる承認工数の削減に向けて「近距離交通費」にフォーカスした「承認レス」の取り組みについてご紹介。
参加の皆さまの企業での承認レス化に向けては、
「どこなら“承認レス”にできそうか?」「どのようなルール設計なら社内で受け入れられそうか?」
といった点をベースに、実運用への落とし込み方を検討いただきました。
近距離交通費の課題と改善のヒント
続くセッションでは、「近距離交通費入力フォーム」に焦点を当てたディスカッションを行いました。実際に自社の入力フォームを見せ合っていただきながら議論いただき、多くの企業様から、
「都市名入力の必要性が不明」「経費タイプの誤選択が多い」「手入力が前提になっている」
など、実務に即した改善ニーズが多数寄せられました。
「ICカード連携を標準化したい」「モバイル申請との相性も考慮したい」
など、今後の取り組みテーマとしても、非常に前向きな声が多く聞かれました。実際にフォーム改善に取り組んでいる企業様の工夫も共有され、すぐに真似できそう!という反応も見られました。
サポート・ナレッジの“伝わる形”とは
後半のアジェンダでは、「サポートを最大活用し効率的な業務にシフト ~ナレッジベース活用、SMARTな問合せ方法~」と題し、コンカーサポートの効果的な利用方法についてのセッションとディスカッションを実施しました。
セッションでは製品利用においてよくある質問、事象を記事にした日本語ナレッジ記事や、管理者ガイド、ユーザーガイド、リリースノートといった日本語マニュアルを横断的に検索・参照いただける「ナレッジベース」の効果的な使い方や、サポート担当者とのやりとりがスムーズになるSMARTな問い合わせ方法について紹介しました。その上でコンカーサポートの利用状況について参加者の皆様で議論いただき、「ナレッジ記事の表現がわかりづらい」「自社の用語とナレッジ記事が一致していない」「記事を読んでもケースを起票してしまう」といった課題が挙げられました。
特に印象的だったのは、「サポートポータルの生成AIの日本語対応が進めば、もう少し自然にサポートを活用できるのでは」という声。実際に、ナレッジベースの構成見直しやAI導入の検討は進んでおり、“読まれるナレッジ”の整備に向けた改善を進めています。また、障害発生時の情報伝達についても意見交換を実施。「Concur Openがあっても現場には情報が届かない」「結局自分で試さないと分からない」といった課題が共有されました。「社内ポータルを使って周知している」「全社メールで即時展開している」といった事例も参考となり、自社に合った通知ルールを見直す必要性が再認識されました。
最後のネットワーキングには、弊社代表 橋本も参加し、ユーザーの皆さまと直接お話しする時間を設けました。業界や役職の枠を超えて、他社の活用状況を聞き合うことで、“SAP Concurを使う仲間”としてのつながりが広がっていくような時間になったかと思います。普段は顔の見られないサポートメンバーも参加し、よりコンカーを“身近に”感じていただけたのではないでしょうか。
まとめ〜第八回へ向けて
今回は、初参加の企業様も多く、ますますユーザーコミュニティの広がりを実感する一日となりました。
今後も、実運用に役立つテーマを取り上げながら、ユーザーの皆様が「明日からの業務をちょっと良くできる」ようなヒントを持ち帰っていただける場を目指していきます。次回(第八回)は2025年後半の開催を予定しておりますので、今回ご参加いただけなかった方もぜひご検討ください!
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
