グローバルで勝ち抜くための構造改革の一環で日東電工がConcur Travel & Expenseを採用した理由

法人カードや交通系ICカードのデータが活用でき、モバイルによる移動中の申請や承認ができるので生産性が改善しています。
Concur Travel を活用した結果、海外航空券の平均購買単価も平均20%削減できました

日東電工株式会社 執行役員 経理財務統括部長 伊勢山恭弘 氏

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日東電工株式会社(以下、日東電工)は、2018年には創立100周年を迎えるグローバル企業である。総合部材メーカーとして世界27カ国でビジネスを展開し、連結従業員数は約3万名にも及ぶ。事業成長を支えるグローバルな経費精算・管理基盤としてConcur Travel & Expense の導入を決定。経費精算業務の効率化はもちろん、海外航空券で20%のコスト削減を達成するなど、短期間で効果が出ている。今後全世界の経費データを分析することで、更なる生産性向上、コスト削減を加速させる予定だ。

各社バラバラの経費精算システム・業務を標準化し、生産性改善、経費削減、ガバナンス強化を目指す

 日東電工では、事業環境の変化に伴い、将来の成長を支えるビジネス基盤をグローバルで確立するため、全社的な構造改革プロジェクトが立ち上がった。そのひとつとして、経費精算プロセス改革にも着手。コスト削減だけでない筋肉質なビジネス基盤の構築と、従来各社ごとにバラバラだった経費精算システム・業務を標準化することを決定した。その際日東電工が方針として掲げたのは、外部の専門サービスを積極的に活用することと、グローバル標準の実績あるクラウドシステムの活用である。同社の執行役員 経理財務統括部長 伊勢山恭弘氏は、「バックオフィス業務のような非競争優位な業務は、グローバルで実績のある外部の専門サービスを利用すべきだと考えました」と説明する。

 このようにしてスタートした経費精算プロセス改革の目的は、次の3つである。まず1つ目が生産性改善。具体的には、法人カードや交通系ICカードなどのデータ活用と、モバイル利用による場所を選ばない精算申請と承認の実施である。2つ目は経費削減で、特に高い割合を占める海外出張における会社推奨のフライト・ホテルの優先手配と、旅行代理店との連携による価格交渉などだ。3つ目がガバナンス強化で、国内外のグループ全体でシステムを共通化し、得られるデータを統一することで、チェックや活用をしやすくすることを目指した。

経費精算業務の効率化と出張費の削減効果に期待し、Concur Travel & Expense のグローバル導入を決定

 これらの目標を達成するため、経費精算サービスベンダーやカード会社、旅行代理店などについて、それぞれパートナー選定を行った。そのなかで、経費精算サービスベンダーとして選ばれたのが Concur である。「パートナーを選定するにあたって、複数の会社から提案を募ってコンペを実施しました。目的達成のためには、この選定が非常に重要と考え、メンバー全員が真剣に議論し決定しました。Concur に関しては、法人カードや交通系ICカードのデータ活用が可能で、モバイルからも利用できるので正確な経費精算が効率よくできる点と、会社推奨の海外フライト・ホテルを優先表示できる機能を特に評価し、Concur ExpenseConcur Travel を導入することにしました」と伊勢山氏は話す。また、経費精算に関連する業務もBPOサービスの採用を決定、経理の中でも非生産的な業務は外に出すなど、業務効率化を徹底した。

日本と中国でプロジェクトを先行し、両国の関連部署が集結することでスピード導入を実現

 日東電工が Concur の導入を決定したのは、2016年8月頭。中旬にプロジェクトを立ち上げ、Concur の要件定義や設定、既存システムとの連携、テストなどを進めつつ、導入にあたって必要となる旅費規程の改定なども並行して実施していった。マニュアルの作成やトレーニングなども行いながら、2017年1月から日本では大阪本社と茨木事業所、中国でも3社に先行導入した。

 約5カ月という短期間で導入するため、プロジェクトメンバーを厳選。まず、経理主導で進めるということでプロジェクトオーナーはCFO、ステアリングコミッティーとして、CIO、経理、人事、調達など関連部門の部門長に参加を要請した。実務的なプロジェクトリーダーには経理部長がなり、その下に経理、人事、調達、ITの各部門から、日本チームが6名、中国チームが5名参加し、プロジェクトを進めていった。「なぜこういう体制をとったかというと、事前にConcur を導入された企業からヒアリングを行った結果です。導入成功の鍵は他部署をまたぐ社内調整にあると聞き、最初から関連部署を巻き込んだ形でチーム編成をしました。これは、スピード導入において、非常に有効だったと考えています」。

 新しく構築した経費精算サービスプラットフォームでは、各社員からの経費精算申請を、中国のグループ経費検収チームで一括処理し、世界共通の基準で検収を行う。データは世界共通の粒度で格納されているため、分析がしやすい。「たとえば、購買分析は調達部門に提供し、価格交渉などに活用してもらいます。不正の分析は、人事や内部監査の部門に提供します。また出張先の情報やリスク情報は、総務やCSR部門で活用してもらいます。これによって、目標として掲げていた生産性改善、コスト削減、ガバナンス強化が実現でき、さらに安全の確保にも活用できます」。

海外航空券の平均購入単価を平均20%削減Concur Risk Messaging によるリスク管理にも着手

 導入後、短期間で大きな効果が出ているのが、海外航空券に関する経費削減である。以前は旅行代理店3社と契約、社員にはその中から自由に選ばせることで価格競争によるコスト削減を狙っていた。しかし、サービス重視の競争となり効果は得られなかった。「Concur Travel 導入後、旅費ガイドラインで定める優先順に沿ってフライトを表示した結果、海外航空券の平均購買単価を平均20%削減(2017年4~6月と導入前の平均単価の比較)することができました」。

 生産性改善に関しては、社内にICカードリーダーを設置。既に、帰社するとまずカードリーダーに交通系ICカードをかざすというのが当たり前になっている。乗降データが Concur に送られるので、従来の入力作業の手間を考えると大幅に生産性が改善していることは容易に想像がつく。また、スマートフォンでの経費精算や承認が可能になった。「従来会社に戻ってからしかできなかった申請や承認が移動中にできるようになり、かなり生産性が改善しているのを感じています」。

 さらに同社は、2017年9月、新たに Concur Risk Messagingの導入を決定した。これは、Concur Travel 予約情報から従業員の渡航先、宿泊先をリアルタイムで把握。グローバルなリスク情報が確認できたり、安否確認のコミュニケーションなどが可能になるサービスだ。「世界中でテロや重大事件が起きており、万一の時これを使って適切な対応がとれることを期待し、CSR部門が中心となって導入を決めました。2017年度中の導入を目指しています」。

 日東電工では、2017年度に日本と中国で Concur の本格展開を行い、2018年度にアメリカ、欧州、アジアなどの他の地域に導入。全社導入が完了する予定だ。「エリアごとにプロジェクトメンバーを強化し、先行導入の結果を踏まえてスピード導入モデルを確立して、迅速な展開を進めています。導入モデルは都度反省点を改善し、よりよいものにしていっています」。
 同社は、今後 Concur で得られたデータを蓄積し、分析・活用していく予定だ。「グローバル導入が完了すれば、経費データを一元管理するプラットフォームが完成します。導入したら終わりではなく、このプラットフォームを活用してPDCAサイクルを回しながら、生産性改善や経費削減などをさらに深化させていきたいですね」。

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