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SAP Concur、出張・経費管理エクスペリエンスを拡充する新機能をFusion 2024 で発表

SAP Concur |

本ブログは、2024年3月にラスベガスで開催された、SAP Concur Fusion 2024にて発表した新機能に関する内容をまとめたものです。2024年4月現在、日本では未対応の機能も含みます。

 

SAP Concurは、お客様やパートナー各社が一堂に会して出張・経費の統合管理における未来の姿および生成AIがもたらす影響について意見交換するイベントFusion 2024を開催しました。あわせて、出張・経費管理の改善に向けたお客様の取り組みを支援する製品開発およびパートナーシップの内容についても本日のイベントで発表いたしましたのでご報告いたします。

Concur Travelの進化と新機能

昨年8月にConcur Travelの予約画面を刷新しました。コンシューマー製品並みに使いやすいユーザーエクスペリエンスと効率的な予約・支払プロセスを特長とする新画面には、旅行業界の豊富なエコシステムから取得した様々なロケーション(空港、市内中心部、事業所の拠点など)のオプションを自動統合するオムニサーチ機能も搭載されています。また、Sabre GDSが配信するNew Distribution Capability(NDC)対応コンテンツなどの追加によりグローバルコンテンツの種類が増え、これまで以上に豊富な画像と仕様詳細が単一画面でご覧いただけます。新たなConcur Travelは、出張者のニーズに合わせて設計されたモダンで直感的なエクスペリエンスをWebブラウザ、モバイルデバイスに合わせて最適化された画面で提供します。

多くのトラベルパートナーから、エクスペリエンスが格段に向上したという感想をいただいています。Flight Centre Travel Groupのトラベルディストリビューション事業グローバルマネージャーNicola Ping氏は、「 Concur Travelプラットフォームの進化は、航空サービスのNDC対応コンテンツを一般消費者向けサイトのような形で法人向けに提供できるという意味で大きな前進だと思います。SAP Concurとのパートナーシップおよび協業によりバリューチェーン全体を一体化し、複雑なトラベルエコシステムで効果を発揮するソリューションの提供に注力することができます」と述べています。

Concur Travelの進化に伴うコンテンツおよび機能の拡充(Fusionでの発表内容):

  • アプリ上での排出量データ表示新たなConcur Travelプラットフォームを介して従業員の出張を手配することで、これまで以上に環境を考慮した出張プランを組むことができます。旅行業界屈指の独立系サステナビリティ・インテリジェンス・プラットフォームであるThrust Carbonとの連携により、フライトの各区間、鉄道やレンタカーなど、移動手段ごとに温室効果ガス排出量を表示したり並べ替えたりできるほか、掲載されているホテルのCO2排出量、認証、サステナビリティ・スコアを閲覧できます。 
  • ホテルと鉄道に関するコンテンツの拡充 American Express GBT、BCD、CWT RoomIt、FCTG、HRSとの直接連携により、ホテルに関するコンテンツの種類を拡充します。予約・購入可能な選択肢をより多く、わかりやすくオープンに提供することで、出張者のエクスペリエンスを向上します。イギリスの鉄道路線を検索して乗車券を予約・購入することも可能になりました。
  • Microsoft Teamsとの連携:ご自身の旅程をこれまで以上に簡単に同僚と共有できます。Concur Travelの出張リストからMicrosoft Teamsのチャットに予約情報を共有することで、同僚が同じ旅程で予約して合流できるようになります。
  • Concur Requestとの連携:Concur Requestが出張経費の申請と承認を自動化・簡素化し、コンプライアンス対応を強化します。Concur Travelとの連携により承認ワークフローを自動化できるため、承認プロセスをさらに効率化できます。出張の手配をConcur Travelで簡単に行い、その後の承認申請は自動で作成されるため、シームレスな流れで手続きを完了できます。

SAP ConcurでConcur Travel担当プレジデントを務めるCharlie Sultanは、「Concur Travelの進化は終着点ではありません。むしろ出発点とすべき基準であり、その進化はこれからも続きます。AIの最新動向を取り入れ、企業の出張・経費管理における真の統合エクスペリエンス実現に向けて革新性とスピードをさらに高めるための土台になるのです」と述べています。

エアラインやホテルの外部コンテンツが増えて従来のテクノロジーではカバーしきれなくなったこと、および公式サイト以外での予約に対して一部航空会社から手配手数料が課されていることを踏まえ、私たちはこれまでConcur TripLink強化に向けた投資を続けてきました。したがって出張者は今後も多岐にわたる法人・個人運賃の情報を閲覧できると同時に、法人向け特典を享受し、手配場所を問わずトラベルマネージャーに出張プログラム全体の管理を一任することができます。機能強化の一環として、SAP Concurの各種ソリューションにConcur TripLinkのホーム画面が組み込まれたTripLink hubを先日発表しました。TripLink hubを利用することで、Concur TripLinkおよびTripIt Proへのユーザー登録プロセスを効率化できます。また、連携対象の優先トラベルパートナーに、ご自身のロイヤルティプログラムアカウントを簡単に紐付けできるため、出張で得られる特典をさらに追加できます。トラベルマネージャーにとっては可視性やポリシー準拠率が高まり、より柔軟な旅程を出張者に提供できるというメリットがあります。 

ニューノーマル時代の出張には予期せぬアクシデントが付き物です。そこで、出張者の皆様が十分な情報をもとに様々な判断を下せるようにTripIt Proにも改良を加えました。出張が中断されかねない事象が発生した際、新たな機能TripIt Proリスクアラートがユーザーにリアルタイムで通知します。タイムリーな情報をもとに、次にすべき行動(早めに空港に向かう、フライトを変更する、旅程の代案を練るなど)の準備をより入念に行えます。アラートは、以下をはじめとする様々な事象に対して配信できます。

  • 天候
  • 政情不安および労働紛争(デモ、ストなど)
  • 通信障害および特定の航空会社を対象としたアラート

経費精算レポートの新たな形

私たちのビジョンは、経費管理における完璧なエクスペリエンス、つまりほとんどの経費精算レポートが自動作成される世界を実現することです。統合ソリューション、豊富なデータ、生成AIを活用した支出管理で何が出来るのかを見直し、ビジョン達成に向けて尽力しています。

AIを搭載した新たなConcur Expenseは、モバイルでのご利用に最適なエクスペリエンスを提供し、一部のお客様には既にご利用いただいておりままた、以下の新機能およびMastercardとのパートナーシップにより、経費精算レポートの自動作成および容易な管理が可能になります。

  • ExpenseItによる経費の自動入力、経費明細の作成、分類 
  • 経費のタイムライン表示
  • 領収書の添付忘れ、出席者情報の記入漏れ、提出待ちレポートなどを知らせる高度な通知
  • 経費の種類と金額に応じた出席者の提案
  • Mastercardの利用履歴にもとづく経費精算レポートの自動作成:Mastercardとのグローバル連携によりMastercard法人カードでの購買取引の支出データをリアルタイムで取り込み、Concur Expenseの経費精算レポートに自動入力します。補足情報が必要な場合はユーザーにアラートを送信します。新たなパートナーシップの一環として、トラベルマネージャーや財務責任者に支出管理・制限の設定権限を付与して経費ポリシーに対するコンプライアンスを強化する取り組みもMastercardと共同で進めています。

このほか、お客様側でレポートを手動で作成したりダウンロードしたりすることなく、直接Concur Expenseのデータフローにアクセスできる新たな機能Data Delivery Serviceについても本日発表いたします。お客様がお使いのSAP Analytics Cloudインスタンスや社内データウェアハウス、または外部アナリティクスツールにConcur Expenseのデータを展開することで、経費支出の全体像を把握し、より適切にデータを管理できるようになります。Data Delivery Serviceをご利用される企業は、データソースを全社横断的に集約して新たな分析結果や洞察を得ることで、より多くの情報にもとづく効率的な意思決定を行うことができます。  

SAPビジネスAIを搭載したSAP Concurソリューション

SAPは、ビジネスに特化したAIを提供します。ビジネスにとっての関連性と信頼性が高く、責任あるAIが企業の運営形態を抜本的に変え、より大きな価値をより効率的に創出するための手段となります。AIの性能は、AIに取り込まれるデータの質と量、カバー範囲の広さに左右されます。SAP Concurは出張・経費管理ソリューションのグローバルマーケットをリードする製品であり、全世界で9,200万人以上のエンドユーザーがSAP Concurを介して日々の出張予約や経費精算の処理を行っています。私たちはこの10年間、ExpenseIt、Verify、Intelligent Audit、Concur InvoiceをはじめとするSAP ConcurソリューションへのAI導入を進めてきました。SAP Concurソリューションの新たなビジネスAI機能をFusionの会場でご紹介できることを嬉しく思います。

  • Concur Request内蔵された生成AIが出張計画の段階で費用を見積もり、出張者の時間と手間を節減します。
  • ExpenseIt機能強化の一環として、モバイル版ExpenseItの機能をWebインターフェースに移植しました。領収書の画像をExpenseItのWeb画面にアップロードすると、AIが起動して一部の必須フィールドが事前入力され、新たな経費精算レポートが自動作成されます。さらに生成AIがホテルの請求明細書も認識するため、入力精度が高まり、出張者の時間を節約できます。
  • 生成AIの検索機能:Concur Supportでユーザーが質問を自然言語で入力すると、生成AIからすぐに回答を得られるため、サポートに依頼する手間を省けます。

SAP Concur Fusionでの発表内容の詳細およびバーチャルイベントへの参加要領はこちらからご確認いただけます。また、ブログ動画で私たちのビジョンを解説していますので、あわせてご覧ください。

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