経理・総務の豆知識

AI活用で業務を効率化する方法!メリット・デメリットも理解しよう

SAP Concur Japan |

AI(人工知能)がさまざまな分野で活用されるようになりました。製造業や小売業などでの活用事例もよく耳にします。一方で、自社の業務にどう生かせるのかをイメージできていない担当者もまだ多いかもしれません。
多くの企業で、データ入力や経理・人事・総務などの定型作業にAIを活用できるでしょう。これらの定型作業は単純ながら、集中力が求められるため、人手不足に悩んでいる企業にとっては大きな負担です。ルールに沿って作業するのが得意なAIを活用することで、大きな業務効率化を実現できます。

ここでは、AIを活用してできること、活用のメリット・デメリット、さまざまな業界でのAI活用方法について説明します。SAP Concur Japanが取り組んでいるAI活用については、次の資料もご覧ください。
「人工知能を真のビジネスソリューションに」

AIとは

AI(Artificial Intelligence、人工知能)とは一般に、大量のデータを学習して発見したルールをもとに、人間の知能をコンピュータで人工的に再現しようとしたものです。AIは汎用型と特化型の2種類に分類できます。

  • 汎用型は広い分野でさまざまな処理が可能で、より人間の知能に近いAI
  • 特化型は画像認識、音声認識などの特定の分野・目的に合わせてつくられたAI

AIと機械学習、深層学習の違い

AIとよく並べて言及されるのが、機械学習や深層学習です。これらはどちらもAIの技術のひとつです。

  • 機械学習(マシンラーニング)

機械学習は、大量のデータを与えることで、パターン認識により規則性を学習させる技術です。規則性によって未知のデータにも正誤を得やすくなります。

  • 深層学習(ディープラーニング)

深層学習は機械学習の一部で、より深い学習を実現するための技術です。機械学習を行うにはルールの構造を定義する必要がありますが、深層学習では定義をコンピュータ自らが学習します。多層構造を利用し、AI自身で分析・抽出に必要な特徴を見つけだします。

さまざまなAI技術とそれぞれの活用例

AI技術は、すでにさまざまなところで使われています。活用のもとになるのは、AIの次のような技術です。

画像認識
AIが画像の特徴を学習して分析し、何が映っているのかを判別して情報を読み取る技術です。大量のデータを学習することで精度が向上しており、例えば次のように、近年はさまざまな分野で利用されています。

  • システムへのログイン
  • 入館・入店時の顔認証
  • 車の自動運転
  • 駐車場の入庫・出庫
  • AI-OCRによる文字認識
  • 署名の識別
  • 医用画像の解析
  • 自動レジ
  • 万引きやカンニングの摘発

音声認識
音声認識には2通りあります。AIが人間の音声を認識して文字に変換する技術と、AIが音声を用いて人間に対応する技術です。以下の活用例があります。

AIが人間の音声を認識するもの

  • 文字起こし
  • スマート家電への定型的な指示
  • 議事録の自動作成
  • コールセンター業務の品質評価

AIが音声を用いて人間に対応するもの

  • 音声アシスタント
  • 案内ロボット
  • カスタマーサポート対応
  • 自動音声によるニュース

自然言語処理
AIが人間の話し言葉を解析する技術です。文法ミスやスペルミス、あいまいな部分などが多い話し言葉を、コンピュータが理解できるように処理します。さまざまな言語で利用可能で、次のような場面で活用されます。

  • AIチャット
  • 翻訳
  • テキストマイニング
  • スマート家電へのユーザーからの指示・質問対応
  • 文章の作成・分類・要約
  • 感情分析
  • 画像のキャプション生成

分析・予測
AIで過去のデータを大量に分析し、今後の傾向を予測する技術です。また、そのうえで最も効果的な結果を出すパターンを策定します。次のような場面で活用されています。

  • 天気予報
  • 小売店の売上予測
  • 売上予測をもとにした生産数の決定
  • 生産数の決定をもとにした仕入れ数の決定
  • 売上予測や生産数の決定をもとにした人員シフト
  • 機械の整備計画

さまざまな業務や業種でのAI活用

AIは、業務でもさまざまなところで活用されています。業務別または業種別の活用例を紹介します。

業務でのAI活用例

情報収集
情報収集をAIに行わせることが可能です。例えば、マーケティング部門では次のように活用します。

  • Webサイトから関連情報を収集。例えば競合商品の価格や性能、評判など必要な情報を抽出する
  • AIで情報収集したのち、メールマガジンや広告文の下書きを作成する。
  • 自社のWebサイトをクローリングし、自社サイトのページやコンテンツ別のパフォーマンスを分析する

AI-OCRによる文字認識
さまざまな紙の伝票や書類をスキャンしてAI-OCRで文字認識を行います。OCRツールと業務システムとの連携や、RPAとの組み合わせによって、文書の読み取りからシステムへのデータ入力までの自動化が可能です。次のような書類に活用できます。

  • 経理部門での帳票類
  • 人事部門の採用書類
  • 取引先から送信された紙のFAXやPDFファイル
  • マーケティング部門の顧客アンケートなど

請求書とAI-OCRについては、次の記事もご覧ください。
「コンカー、請求書を自動で読み込み分析するAI-OCR機能の提供を開始


問い合わせ対応
AIを搭載したチャットボットが問い合わせに対応します。画面上に文章を生成したり、音声認識技術を組み合わせて音声で対応したりすることが可能です。例えば、単純ながら数が多い質問の対応をAIに任せ、担当者は頻度が低い複雑な問い合わせだけに対応するようにすれば、業務を大きく効率化できます。

次のような場面で活用可能です。

  • カスタマーサクセス部門(顧客からの問い合わせ)
  • 社内のヘルプデスク(社員からの問い合わせ)

業種別のAI活用例

  • 農業

さまざまな作物で、AIとセンサーやドローンを組み合わせたAI活用を実現しています。例えば、田畑の管理、ドローンによる農薬や肥料の自動散布、収穫時期の判断などです。

  • 医療

医療現場では、AIのうち画像認識やデータ分析・予測が多く活用されています。例えば、画像解析をもとにした画像診断、生活習慣病やがんのリスク判定、伝染病の流行予測、伝染病の診断などです。

  • サイバーセキュリティ

サイバー攻撃からネットワークや端末を守るためにもAIが活用されています。例えば、ネットワークの監視、動作ログの解析、アプリケーションの振る舞いによるマルウェア検出、脆弱性診断などです。

  • 警備

警備や防犯、犯罪の摘発などのために、周囲の状況を把握できる画像認識やセンサーが活用されています。例えば、侵入者の発見、該当人物の発見、顔認証、防犯カメラによる監視、万引きの摘発などです。

  • 製造

工場では多くのAIが取り入れられています。例えば、機械の制御、品質確認(不良品や異物混入のチェック)などです。

  • 販売・流通

流通業では、AIの分析・予測技術が効果を発揮します。例えば、AIによる売上予測、売上原価をもとにした仕入れの適正化、在庫調整、シフト調整などです。

AI活用のメリット・デメリット

このように様々な場面で利用されているAIですが、その活用にはいくつものメリットやデメリットがあります。

メリット

以下は、AIを活用することで生まれるメリットの例です。

  • 業務効率化

AIに作業を任せることで人間の作業工数が減ります。それによって、作業時間も大きく削減できます。

経理部門の業務効率化については、次の記事もご覧ください。
経理業務効率化の重要性と効率化を進めるためのポイントを解説 ~次世代経理を目指すシリーズ~

  • 生産性向上

AIの作業速度は人間よりも速いので、生産性が向上します。また、AIならばスキルの高低や体調の良・不良にかかわらず、一定のレベルで正確な作業が可能です。人間のようにモチベーションや精神状態に左右されることがないため、安定した業務遂行が実現します。

  • 人的ミスの削減

人間の手作業が減ることで、ヒューマンエラーを削減できます。

  • コスト削減

人間の作業工数や作業時間が減ることで、人件費が減り、コスト削減につながります。

  • 人手不足の解消

単純作業をAIや機械に任せることで、人員をほかの作業に配置転換できます。それによって、人手不足の解消が可能です。

デメリット

しかし、AIには次のようなデメリットもあります。

  • 大量の学習データが必要

AIは初期状態ではあまり効果を発揮できません。スムーズに業務を行うためには、自社の利用したい分野に合わせてカスタマイズし、十分な学習をさせる必要があります。そのためには、十分な量のデータや学習期間が必要です。

  • 専門的な人材が必要

AIを導入するには、AIについて専門的な知識やノウハウを持つ人材が必要です。しかし、AIに限らずIT人材は不足しており、なかなか確保できない企業も少なくありません。

  • 導入コストがかかる

AIを導入するときには、AIシステム以外にも、必要な人材の確保、学習データの準備などのさまざまなコストがかかります。

  • セキュリティ対策

業務に使われるAIは、インターネットに接続してデータのやりとりを行うことが多いです。そのため、不正アクセスや情報漏えいなどには十分な注意と対策を行わなければなりません。

経理部門でのAI活用

経理部門には定型業務が多いので、AIに置き換えられる部分が多くあります。定型業務や単純作業をAIに行わせ、人間はその確認や、それにもとづく経営判断を行うことで、大きな業務効率化が可能です。特に経費精算業務の場合、一度ルールを設定すれば24時間安定的に稼働するため、AIを活用しやすい業務です。

  • 伝票処理

紙の伝票の文字や、伝票をスキャンしたPDFファイルをAI-OCRで読み取り、データ化します。その後、経理・会計システムに入力することで、伝票の処理が可能です。RPAを組み合わせると、読み取りから入力までを自動化することができます。

  • 仕訳の自動化

伝票処理を行うときに、AIが内容を判断し、各費目に仕訳します。消し込み作業も自動化が可能です。仕分けミスや転記ミスが低減します。

  • 経理部への問い合わせ対応

AIを搭載したチャットボットが、社内の各部署から経理部への問い合わせに対応できます。それによって繁忙期にも割り込み作業が少なくなり、業務効率化が可能です。

経理部門のチャットボットについては、次の記事もご覧ください。
経理・財務の仕事にAIや機械学習が与える影響とは?

AIを活用し、経理部門の業務効率化を進めよう

AIを活用することで、日々の単純作業を大きく効率化できます。また、繁忙期に増える問い合わせ対応も自動化することが可能です。業界・業務を問わず、AIの導入効果は大きいといえるでしょう。

しかし、AIを活用するには専門的な知識やノウハウを持つ人材が不可欠です。そのため、大企業でなければ導入しにくいと考えられているかもしれません。そこで、AIを活用するソリューションの利用がおすすめです。

経理部門でのAI導入の例として、株式会社コンカーでは、請求書の画像をAI-OCRで処理し「Concur Invoice」へデータ連携する機能を提供しています。このような製品を使うことで、より手軽にAIを活用できるでしょう。

参考:AIの定義と開発経緯|厚生労働省

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