経費の予算管理術!Budgetで未来の経費予算を可視化する

Kenji Shimizu |

経費の予算管理について、期末が近づいた時期にこんな経験をしたことはありませんか?

「予算余ってるけど何かいるものない?」「またつまらぬものを買ってしまった…」
「経費オーバーしちゃいそうだから出張一人減らして」「せっかく部下にいい経験を積ませるチャンスだったのに…」

今回は、SAP Concur のソリューションである Budget を使うことで経費の利用状況を把握し、適切に経費が消化できるようにする予算管理術をご紹介します。

 

経費における予算管理とは?

経費最適化のために部門ごと、プロジェクトごと、コストセンターごと、勘定科目ごとに複雑な予算を年初に組み、ERPなどで集計し、現場に報告する…このような業務を大変な労力をかけて実施している経理の皆様は多いのではないでしょうか?
しかし、現場でも先月の集計結果に手帳で書き足して超過をしないよう苦心したり、予算の最新状況が分からないために戦略的に予算を利用ができなかったりという現状があります。

コンカー社が過去にイベントで行ったアンケートでは、リアルタイムで経費の予算状況を確認できると答えた企業は 3%でした。
せっかく顧客情報がリアルタイムに見えても、投資できる金額の把握がおいつかなければ ビジネスのチャンスを逃してしまいます。

 

Budget でできる!経費の予算管理の3ポイント

Budget は、経費申請(Concur Request)精算(Concur Expense)購買申請と支払依頼(Concur Invoice)が統合された予算管理ツールです。直接業務の足をひっぱることがないデジタル化時代の予算管理を可能にするため、次の3つのポイントを実現します。

1.リアルタイムな予実の可視化と分析
2.アラートと予算影響把握による戦略的な経費利用
3.複雑な予算体系への対応、外部経費の取り込み

 

1.リアルタイムな予実の可視化と分析

従来の会計システムによる定期的な予算・実績集計では、現場ではリアルタイムな支払済経費の実績確認が難しい状態でした。
Budget を利用することで、補助簿なしに明日、来月と未来までの予実状況を見通すことが可能になります。

その理由はこのダッシュボード画面。
予算所有者はリアルタイムに集計された全ての間接費(事前申請・経費精算・購買申請・請求書支払・SAP Concur 外で支払った経費)の予算と実績をこの画面から把握可能です。

ダッシュボード上でできること:
・経費のステイタスを色分けして一目で把握可能!
支払済経費、発生予定経費(上図では保留中と表示)、残高が直感的にわかります。
・SAP Concur の事前申請や購買申請情報と統合!
購買・発注済で支払予定のある請求や接待申請、事前申請済みで未精算の立替経費といった発生予定の経費も可視化ができます。
・費目ごとの内訳や時系列での支出傾向もグラフで提供!
経過期間と比較して予算消化が計画通りか、異常値がないかを分析できます。
・自部門だけでなく、権限次第では他部門やプロジェクトの経費状況も確認できる!
予算状況を俯瞰しつつ戦略的な予算利用が可能です。
・スマートフォンからの参照も可能!
外出先でも家でも予算の確認ができます。

このように計画通りの予算消化をサポートできるので、期末での予算フリーズや予算余りといったリスクの回避を実現します。経費利用の迅速な判断を支援し、ビジネスチャンスを逃しません!

 

2.アラートと予算影響把握による戦略的な経費利用

現在の経費の予算において、申請の際にその申請がどのくらい経費予算に影響するかを把握できていると自信をもっていえる方がどのくらいいるでしょう?おそらくほとんどいないのではないでしょうか。
Budget であれば、予算の消化状況に応じて、申請時の警告や提出抑止・メール送付が可能です。また、任意の条件(予算の80%超えたらアラート、100%超えたら申請提出付加等)を設定し、予算を自動統制します。
また、承認者は事前申請・事後申請の承認時にその申請が予算に与える影響を参照でき、その際、ドリルダウンして予実状況を明細レベルで追うことが可能です。

・申請を承認することで、予算の消化がどの程度進むか?
・申請経費の予算に占める割合は何%程度か?
・他にどのような申請が誰からきているのか?
・先月に似たような申請がなかったか?
・来月発生見込みの経費で、来期に繰越せるものがないか?
…等を一目で把握可能で、優先順位付けや冗長経費の抑制を支援します。

ある従業員の先月と今月の経費利用状況を比べて、同一場所への出張の多さを指摘する、同じ部署内で備品や消耗品を冗長に購入していないかを確認する、期末の予算逼迫時の優先順位付けするといったことが容易になります。

 

3.複雑な予算体系への対応、外部経費の取り込み

先に述べた1、2のポイントは、予算を利用する現場部門についての大きなメリットでしたが、Budgetは経理部門の集計負荷も削減します

経理部門にとって毎年変更される複雑な予算・組織体系に対応するのは、従来はマニュアル作業を伴う困難なもの。
Budgetは、部門ごと・コストセンターごと・プロジェクトごと・勘定科目ごと・その組み合わせで柔軟に予算が設定可能です。中堅・中小企業はもちろん、複雑な組織の大企業や医療業界、教育機関のような特殊な予算管理要件にも対応します。

予算の登録・変更はGUI(通常画面上)での設定以外にも、ファイルインポートやAPI利用で自動化することが可能です。
期初に予算が決まったら予算情報をERP等からダウンロードし、 SAP Concur のファイル形式に変換後、数クリックでインポートできます。インポートが完了すれば経費が登録され、最新の予実状況が自動で集計されて、予算の権限者への提供が開始されます。
また SAP Concur 以外で経費の支払いや期中での付替えが発生し、 SAP Concur に登録した予算・実績の調整が必要になるケースも同様に対応可能です。

 

 

まとめ:Budget を使った予算管理なら、ビジネスチャンスを逃さない!

予算を戦略的に使えていない状況は、「あるある」な光景に思えているかもしれませんが実際は会社にとっては大きな機会損失です。Budgetを利用することで、限られた経理部門の人員でもリアルタイムな予実の可視化と戦略的な予算利用を実現することが可能になります。

予算管理ソリューションのBudgetで、経費の予算を未来まで、まるっとお見通ししてみませんか?

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