導入事例

ヘルスチェック事例:導入時の理想を叶えるため、相対的な改善点を知る【日本パーカライジング株式会社】

noriyuki hagiwara |

こんにちは、コンカーCUO室室長の萩原です。前回は私の立ち上げたCUO室の取り組みについて解説をさせていただきました。(お客様のSAP Concurの健康状態を診断!?CUO室の取り組みを紹介します! - SAP Concur

今回は、実際にヘルスチェックを行ったお客様:日本パーカライジング株式会社様(以下、日本パーカライジング)の声をご紹介させていただきます。

 

萩原 :本日はお時間をいただきありがとうございます。はじめに、日本パーカライジング様について簡単にお教えていただけますか?

斉藤氏:日本パーカライジングは、 工業用から家庭用製商品までのあらゆる産業で身近な用途に幅広く使用され、創立以来90余年マーケット・シェアNo.1の業界最大手の表面処理化学会社です。ファインケミカル分野のなかでもスペシャリティを追求した幅広い総合的な表面処理剤トップメーカーとして、鉄・アルミ・ステンレス・亜鉛などの素材表面の強度向上をはじめとした塗装品質性能アップなどはもちろん耐久消費財の美観の保護まで行っています。

萩原 :御社には、約3年前にSAP Concurを契約していただいたんですよね。

斉藤氏:はい、従来はワークフローシステムを使っていたのですが、老朽化が進んでおり、昭和感溢れる画面だったため変えたいな、と(笑)当初はConcur Expenseのみを検討していたのですが、海外出張を担当する部署が廃部になることになり、ならば私たちがその領域もやってしまおうと。

萩原 :頼もしい!

田村氏:出張に関する業務がバラバラになる可能性があったので、統一するために、出張手配・管理の仕組みが必要だったんです。

萩原 :そのような理由で、Concur Travelも導入いただいたんですね。我々の本社があるアメリカでは、経費管理の考えが浸透していて、Travel&Expenseという部門やTravel&Expense administrator というロールが存在します。みなさんの業務領域は最先端のモデルですね!

 

今すぐやりたい!って感じでした。(笑) 

 

萩原 :では、ここから今回の本題ですが…。当初、ヘルスチェックについては私からご紹介させていただきましたが、始めにこの提案をお聞きしたときの印象はいかがでしたか?


(写真左側より、石田氏、田村氏)

 

田村氏:今すぐやりたい!って感じでした。(笑) 

石田氏:前のめりでしたよね。(笑)

当時はシステムのレスポンスの遅さや、BIがうまく活用できていなかったり、グループ展開がうまくいかなかったりして、担当のCSM(カスタマーサクセスマネージャー)の方に色々お願いをしていた状況で…。その時にちょうど萩原さんから提案を受けて、自分たちの悩みが解消できるなら、と思ったんです。

萩原 :なるほど、タイミングが良かったわけですね。

ヘルスチェックはウェブ会議形式で、監査ルールはどのようなものを設定しているのか、弊社クライアントサポートの手を借りて設定しているのか、それともほぼ自力で設定できているかなど、運用状況を確認させていただきました。

斉藤氏:はい、このヒアリングで自分たちの経費タイプが他社より少し多いことがわかり、新しい発見がありました。

萩原 :その後、ヒアリング内容からスコアを算出し、ヘルスチェックシートとしてお出ししました。

田村氏:いい数字が出たので、びっくりしました。

萩原 :日当や承認フローがかなりシンプルで、業務全体が整理されていたことが理由ですね。重要なところと、そうでないところのメリハリがある印象です。導入パートナー企業のプロジェクトマネジメント力もその要素ですが、みなさんがpaypay連携をいち早く試すなど、SAP Concurを使い倒してやろうという向上心が一番の要因だと思います。

そんななかで、改善点として挙がったのは、BI理解度向上、画面遷移速度向上、経費タイプの整理、グループ展開推進でしたね。

 

我々のなかでは当たり前になっていたので改善するポイントとして気づいていませんでした

 

阪田氏:BIについては基本的な機能自体は理解できていましたが、今一つ活用ができていない状況でした。特に、「出したデータの正確性」に確証が持てていませんでした。

萩原 :それについては解決のために阪田様と1on1セッションを行いましたね。阪田様にあらかじめ疑問をリストアップいただき、明細化などでデータが重複してしまうケースに使用するフィルタの使い方をお教えしたり、同席者ごとの金額を出す場合に使う簡単なサンプルレポートをご提供させていただきました。

阪田氏:機能だけではなく、データへの理解も深めることができたと感じています。

萩原 :ほかにも、画面遷移が遅いという問題がありましたので、ネットワークコンサルをご紹介させていただきました。

田村氏:ブラウザを変えただけで「こんなに早いんだ!」と体感できるくらい変わりました!!相談してよかったです。

また、経費タイプについても整理できて良かったです。親経費タイプ(経費タイプをカテゴライズするもの。例:国内交通費、タクシー代を経費タイプとしたときの交通費)というものの数が多かったのですが、まとめていいと思っていなかったので、多くて普通のものなんだと思っていました

萩原 :経費タイプの構成が複雑だったので、ユーザーが選びづらそうだなと聞いていて感じていたんです。

斉藤氏:これは、我々のなかでは当たり前になっていたので改善するポイントとして気づいていませんでした。指摘いただいて助かりました。

萩原 :グループ展開の推進についてはその後いかがですか。

石田氏:これに関しては、まだ道半ばです。展開の流れはわかったものの、自社で何をすべきか、まだ把握しきれていません。

萩原 :我々も、出している情報に対してお客様の理解度を把握できていなかったなと思っており、テンプレート等用意する必要があるなと感じました。ここは、今後も引き続きご支援させてください。

 

自分たちで気づけないポイントは指摘されない限り、問題はずっとそのまま

 

萩原 :ヘルスチェックを行って、すぐにできたこともあれば、今後も継続して取り組む必要があることもありますが、

全体感としてはヘルスチェックを受けてみてのご感想はいかがですか?

斉藤氏:我々は間接費改革に共感をして導入したのですが、理想としていた姿は実現できていませんでした。システムやサービスだけではなく、自社の運用体制、担当者のスキル、アウトソーシングの必要性…理想と現実のギャップを埋めるための問題認識を行う必要がありましたが、自分たちで気づけないポイントは指摘されない限り、ずっとそのままです。

なので、全社の導入状況を見ている人に、相対的に見ての改善点、非効率的な部分を指摘してもらうのは非常に重要なことだと感じました。また、問題認識だけではなく、「ここに問題があるのでこう直そう」という打ち手まで教えていただけて良かったです。

萩原 :今後のSAP Concur活用についてはどうお考えですか。

斉藤氏:グループ展開を進めたいと思っています。これから、Concur Invoiceの導入も検討しており、E&T&Iの活用で多くのユーザーの間接業務をカバーできるプラットフォームになればいいと思っています。

石田氏:私はデータ連携が完璧じゃないのが気になっていて…。消耗品の購入についても統制したいと思っています。

阪田氏:ヘルスチェックのおかげで、BIでデータが作れるようになったので、会社全体として経費をいかに削減するかに取り組みたいと思っています。今までは経費は完全ブラックボックスで、各所属長も把握していませんでした。今後はデータを抽出して経費の使用状況を示すことで、自部署が他部署に比べてどうかといったことを意識してもらえればと思います。

田村氏:デジタル明細を活用したいです。タクシー代からはじめるのがいいかな、と思っています。まずは小さく使ってもらって感想を集めてもいいかもしれないですね。とにかく発信していくことが大事ですから。


(写真左側より、阪田氏、斎藤氏)

 

ユーザーにSAP Concurを導入してよかったと言ってもらいたい

 

萩原 :今後のCUO室の活動や、ヘルスチェックに期待することはありますか?

斉藤氏:運営者側の目線とユーザーの目線は違うかもしれませんが…、ユーザーにSAP Concurを導入してよかったと言ってもらえるのが大事ですね。そういう意味では、ユーザーが満足できるという切り口で診断をしてくれるといいなと思います。

萩原 :そうですね、実際にユーザーの方の生産性に繋がる運用を叶えるために、継続的に改善できるように努めていきます。本日は、ありがとうございました。

 


これからもSAP Concurを使い倒して、レシートモンスターをやっつけます!

 

SAP Concurには、CUO室のように導入後もお客様の運用改善を支援する仕組みが整っています。ご興味のあるお客様は、ぜひご担当のCSMまでお声がけください!

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