全従業員を面倒な経費精算から解放!KDDIが業務改革の起爆剤に何故Concurを選んだのか

EXを向上させて経費精算業務の効率化を実現しただけでなく、経理部門の意識改革や、より現実に即した社内規程の見直しにもConcur 導入プロジェクトは貢献しています

KDDI株式会社 財務・経理部 部長 西田圭一 氏

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 KDDI株式会社(以下、KDDI)は、auをはじめとする、国内外の通信サービスから、電気サービスや金融サービスなどの非通信事業に至るまで多彩な事業を展開、多様化するニーズに対応できる事業構造の構築を進めている。Concur でモバイルを使った経費精算が可能となり、生産性が向上。社員体験価値(EX)の向上を実現するとともに、経理業務も大幅に効率化。また Concur の分析レポートを活用し、ガバナンス強化や全社的な経費削減に取り組んでいる。

企業合併により複雑化した業務プロセスの変革に着手
最初に全従業員を面倒な経費精算から解放することを目指す

 KDDIは2000年に3社合併により発足、スマートフォンの爆発的な普及を追い風に急成長してきた。同社では2007年頃にスクラッチの会計システムを構築したが、徹底した予実管理を行っていることもあって、システムが年々複雑化し、リアルタイムでの経営分析が困難という問題に直面していた。同時に、相次ぐM&Aや海外子会社の設立などで業務プロセス自体も複雑化しており、会計システムもスムーズに対応できないという課題も抱えていた。同社の財務・経理部部長 西田圭一氏は、「非通信事業にも進出し、積極的なM&Aを行ってきましたが、業務プロセス全体を見直す機会がありませんでした。企業の更なる成長のためにも、やるなら今しかないと思いました」と振り返る。

 そこで、まずは経理部門が中心となって、リアルタイムマネジメントの実現、事業部門の業務効率化、業務品質向上・標準化、ガバナンス強化を目指し、業務改革「プロジェクト:To-Be」をスタート。経理部門の社員一人ひとりが問題点を洗い出し、企業合併で「部分最適」となってしまっていた業務プロセスの「全体最適」を目指した。同じころ西田氏は、日本でのコンカーの年次イベント「Concur Fusion Exchange 2015」に参加。「世の中のテクノロジーはこんなに進化しているのかと驚いたと同時に、Concur の圧倒的な分かりやすさに衝撃を受けました」。

 そもそもKDDIは、企業理念に「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、お客さまの期待を超える感動をお届けすることにより、豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献します。」と掲げるほど、社員体験価値(EX)を大切にしてきた。顧客に優れたサービスを提供するためには、まず従業員が仕事に誇りを持ち、喜びを持って働ける環境が重要だと考えているのだ。しかし、経費精算業務に関しては、時には派遣スタッフを雇って経費精算を代行してもらうなど負担も多く、社員体験価値(EX)が高いとは言えなかった。「経費精算は全従業員が関わるノンコア業務です。その経費精算業務から開放され、本業に専念することで、1万1000人の全従業員に満足してもらえると考えたのです」。

経費精算業務の効率化を目指し Concur 導入へ
業務改革プロジェクトの起爆剤に

 そこで西田氏は、経費精算業務の大幅な効率化が見込める Concur を導入すべく社内調整に動き出す。すぐに経営層の承認を得て2016年3月にプロジェクトがスタート、効率化とガバナンスの両立、そして同社事業と親和性の高いモバイルを活用した即効性のある改革を目指した。「経費精算が身近な業務であること、また Concur が非常に分かりやすいソリューションであることから、すぐに経営層の共感を得ることができました。プロジェクト:To-Beの先駆けとして、Concur 導入が業務改革の起爆剤になると確信しました」。

 しかし、プロジェクトがスタートして間もなく、西田氏の前には多くの壁が立ちはだかった。例えば、通信という社会インフラを担うKDDIは、一般的な企業に比べてセキュリティ審査のハードルが高いうえ、業務システムに社外のクラウドサービスを利用した前例が不足しており、社内の理解を得ることが難しかった。このような壁に直面した当時の様子を、西田氏は「堅牢なセキュリティを築くのが目的ではなく、社員体験価値(EX)を向上しお客様に最善のサービスを提供するために、我々がすべきことは何か、各部門と議論を重ねました。テクノロジーの進化の後押しもあり、最終的にはお互いの意見を融合することができました」と話す。

 導入にあたっては、Concur 先行導入企業との意見交換を積極的に行った。「経費削減の具体例や、電子帳簿保存法対応といった経理に関することから、モバイルアプリで社内システムにアクセスする際のセキュリティ対応といったITに関することまで、すぐに役立つ情報を得ることができました」と西田氏は語る。

 プロジェクト開始から半年後の2016年9月、まず経費精算の頻度が高いソリューション営業部門で Concur の利用を開始。そのフィードバックを反映し、11月には旧システムと併用しながら全社展開を実施、2017年3月に Concur への完全移行を果たした。

モバイル活用で経費承認までの時間が1日未満に
分析レポートで様々な視点からガバナンス強化を図る

  Concur の導入で「働き方が変わった」と従業員からも好評だ。以前はスケジュール表を見ながら個々の行程を思い出し交通費を調べて申請していたが、今では Concur のモバイルアプリを使って移動中に経費を記録し、効率よく申請できるところが喜ばれている。紙の申請から Concur による電子的な申請に変わったことで、上長もモバイルを使って外出先で承認することができる。以前は承認されるまで平均5.2日かかっていたが、0.92日へ大幅に短縮され、申請する従業員にもストレスのない経費精算が可能になった。

 また、従来申請時に個々の従業員が勘定科目を選んでいたが、システム側で紐付けるように変更。その結果、月に約200件あった勘定科目の訂正が8割削減され、経理部門の効率化にもつながっている。

 Concur は、強力な分析レポートを備えており、ガバナンスの強化にも役立っている。「接待・交際費の多角的分析や接待同席者の重複有無、承認者の証憑確認状況など、まったく新しい視点でのチェックが可能になりました」。

 出張旅費に関しても、例えば都道府県別で宿泊規程額をオーバーしている申請を可視化することで、実情と合わなくなった出張規程の見直しを人事部に提案することもできるという。「外国人観光客の増加に伴い宿泊費が高騰しているという事実をデータで裏付けすることで、出張規程のあるべき姿が明確になり、社員が安心して出張できる環境を整備することに役立ちました」。今後は経費データの更なる分析によって、ホテル、契約デパートなどとの集中購買の交渉に利用し、全社一丸となった経費削減に取り組む予定だ。

 直接的な効果ではないが、Concur の導入が引き金となって副次的な効果も現われている。その1つは、経理部門の意識改革である。Concurの利用が生産性向上に対する意識改革につながり、RPA(Robotic Process Automation)の導入にも着手。事務作業をセミオート化した結果、83%の時間削減を実現した。また、KDDIは今回のConcur 導入に伴い、セキュリティ対策基準の見直しを実施。その効果について西田氏は、「先進のクラウドサービスなど、従来は利用が難しかったサービス導入の障壁が下がったことで、後に続くプロジェクトも一段と進めやすくなったと思います」と語る。

 Concur を活用した業務プロセス改革は始まったばかりだ。「電子帳簿保存法を活用した経費精算の運用も検討しています。Concur を最大限活用し、更なる業務プロセスの改革、全社的な経費削減を実現したいですね」。

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